2年前の今日、袴田さんの再審開始決定を取り消した東京高裁の大島決定に抗議して、最高裁の再審開始を求める浜松駅前でのアピール行動を行いました。最高裁への要請文は本日郵送しました。
2020年6月11日
最高裁判所第3小法廷
林 道晴 裁判長殿
袴田巖さんの一刻も早い再審開始決定を求める要請書
袴田さんに対する、東京高裁大島裁判長らによる不当決定から2年が経過しました。この大島不当決定は、「5点の衣類は犯人が犯行時に着ていた衣類であること、5点の衣類は袴田のものであるということ、この2点の認定が揺るがない限り、他の主張では、確定判決に合理的な疑いが生じるとは言えない」と、静岡地裁の再審開始決定を取り消したものです。
しかし、静岡地裁が新証拠と認定したDNA鑑定を否定することはできません。白半袖シャツの右肩の血痕が袴田さんのものではないことは明らかであり、
袴田さんの右腕に今も残っている傷は、袴田さんが生き抜いて残した無実の証拠です。
ところで、袴田さんは1980年11月19日の最高裁の死刑判決を受け、わずか8日間で「判決訂正申立」を書きあげ最高裁に提出しています。その内容は、袴田さんが一貫して訴えてきた無実の叫びです。
それは、履けないズボンのことであり、真犯人は右上腕部に2か所の傷跡があることであり、5点の衣類を入れてあった麻袋には血が付いていないことであり、5点の衣類にはO型の血液の付着がないことであり、ゴムゾーリには血も油もついていないこと等の無実の訴えです。
そして、「此の度の最高裁で問答無用の棄却、これの結果はどこに由来するのか、答は簡単である。元ボクサーに対する予断と偏見がそうさせたのである。」と、最高裁を糾弾しています。
いま袴田さんは、新型コロナウイルスの影響が心配される中、これまでと同じように街を歩いています。死刑確定の数年後から、袴田さんの精神的不調が始まり、未だその状況から抜け出ていません。残念ながら袴田さんのこうした状況を、拭い去る事は簡単なことではないと思います。また、袴田さんは83才という高齢であり、最高裁の審理に一刻の猶予もありません。
最高裁は、静岡地裁の再審開始決定の意義を受け止め、即刻東京高裁大島不当決定の誤りを糺し、直ちに再審開始を決定すべきです。
浜松 袴田巖さんを救う市民の会
共同代表 渥美 邦夫・寺澤 暢紘
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