昨日6月30日で、袴田巖さんが巻き込まれた事件発生から54年目を迎えました。 昨日 雨降りの昼前浜松駅前でスタンディングアピールを行いました。同時に以下の要請書を
最高裁に郵送しました。
最高裁に郵送しました。
2020年6月30日
最高裁判所第三小法廷
林 道晴 裁判長殿
要請書
54年前の今日、目撃者のいない「清水横砂重役一家4人殺事件」が発生し、静岡県警は「犯人は袴田以外にない。犯人は袴田に絶対間違いないということを強く袴田に印象づけることにつとめる。」との捜査方針で、袴田さんを犯人に仕立ててしまいました。
袴田さんが巻き込まれた事件から、今日で54年目を迎えました。84歳の袴田さんの時間に猶予はありません。貴職の一刻も早い再審開始を求めるため、袴田さんの1976年7月22日付の「上告趣意書」の一部を改めて紹介します。
「本件に於て吉村検事の奪った昭和四十一年九月九日付調書は、右検事の思惑、推測によって架空のことが恰も此の世の出来事のように巧みにデッチ上げ虚構、虚偽をもって本件真相というものを誤魔化し架空のことを列記したものに過ぎません。このような本件犯罪事実については、空論に過ぎない調書に任意性を認めることは人間の誤まちである。裁判官の誤まちで無実の人間を死刑にしてはなりません。本件捜査陣を無法者と原審が認めました。無法者の行なった捜査は総てに於て証拠能力がありません。この点について一、二審の誤まった裁判は、必ず、最高裁で正されると確信致すものである。何れにせよ、裁判官の推定で死罪は許せない。」
袴田さんは釈放から6年が経過しましたが、いまだに死刑確定以降から引き続く精神障害が重くのしかかり、上告趣意書に書かれているような言葉が奪われてしまっています。
前記の「9月9日付調書」は、拷問を伴う長時間の取調の結果であり、違法捜査の何ものでもありません。東京高裁の再審取消し決定では、証拠開示された取調べ録音テープで暴露された、静岡県警の違法捜査を門前払にしています。
したがいまして、貴職は袴田さんが上告趣意書で訴えている無実の主張を改めて受け止め、直ちに再審開始決定を行うことを強く要請します。
浜松 袴田巖さんを救う市民の会
共同代表 渥美 邦夫、寺澤 暢紘
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