なおまだ遠い巖さんの故郷
3月27日、静岡地裁村山裁判長により「著しく正義に反する」として、拘置の執行が停止され袴田巖さんは解放されました。
解放後4ヶ月目の7月27日、巖さんの故郷浜北で、同級生の方々を交え「再審開始、無罪判決を求める集会」が開かれました。
会場には、同級生でもある主催者の会長を含め6人の皆さんが参加されました。中でも神奈川から参加された同級生の方は、当事のアルバムを持参されました。
3月27日の静岡地裁による再審開始決定は歓喜を持って迎えられました。悲惨さと残酷さが隠されたまま。
巖さんの状況は、30年ほど以前からの状況と同様、「袴田巖はいない」、「儀式は終わった」、「全知全能の神」などと妄想に左右された状況にあります。ひで子さんの自宅での生活が始まって約1カ月が経過しますが、ひで子さんが各地の集会への招請を受け、巖さんへ参加を促すも「終わったことだ」と一人巖さんの世界に入ったままです。
警察のデッチ上げ逮捕、長時間の拷問による取り調べ、「強制自白」、検察の証拠隠し、そして、誤判につぐ誤判が、巖さんの無実の叫びが日の目が見られないかと思われた再審開始決定が出された今も、検察の理不尽な即時抗告により「無実の死刑囚」のままなのです。
このような残酷で悲惨な現実が横たわっていることで、巖さんの心の故郷、少年時代を過ごしたふるさと帰還はまだ遠くにあると言わざるを得ません。
身柄が解放されたとはいえ、目に見えない司法権力の刃に脅かされている日常は、獄中に囚われたままとしか言えません。
巖さんへのこのような残酷な仕打ちを一刻も早く取り除くため、より一層の知恵と力を結集させ、心からのくつろぎと安息の「御殿」を建てたいと思います。
(7/27 2014 浜松 寺澤)
0 件のコメント:
コメントを投稿