2020年12月26日土曜日

東京高裁は早期審理を

 


東京高裁は早期審理を

昨日23日、袴田巖さんの最高裁への特別抗告に対して、東京高裁への差し戻し決定がありました。

決定は、2年前の高裁の不当決定における、5点の衣類の色に関する味噌漬け実験報告書や専門家の意見書の判断について、専門的知見に基づかずに否定的評価したことについて審理不尽の違法があると判断し、高裁の不当決定を取り消さなければ著しく正義に反するとして取消し、東京高裁に差し戻すというものでした。

また、この決定には5人の裁判官のうち2人が、再審開始すべきとの意見を述べ、さらに時間をかけることになる差し戻し決定に反対しています。

私たちは、この間袴田さんに時間的な猶予はなく、一刻も早い再審開始を求めてきました。今回の決定により、審理が引き続きことになりましたが、袴田さんの命あるうちの再審無罪の実現を強く求めます。

 

裁判官2人の再審を開始すべき理由

22日付の最高裁決定では5人裁判官のうち2人が、袴田さんの再審開始をすべきであるとしています。以下抜粋。

 「多数意見は、原決定を取り消すという限りでは、私たちの考え方と方向性を同じくするところがある。しかしながら、私たちは、多数意見を一歩進めて、みそ漬け実験報告書は、確定判決の有罪認定に合理的な疑いを生じさせる新証拠であり、また、多数意見と異なり、本田鑑定についても、再審を開始すべき合理的な疑いを生じさせる新証拠であると考える。そして、私たちは、確定審におけるその他の証拠をも総合して再審を開始した原原決定は、その根幹部分と結論において是認できると考える。このような理由から、単にメイラード反応の影響等について審理するだけに原裁判所に差し戻して更に時間をかけることになる多数意見には反対せざるを得ないのである。」



 浜松袴田巖さんを救う市民の会 




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