2020年12月26日土曜日

 

20201224

 

最高裁の差し戻し決定に対する声明

東京高裁は早期審理を

 

 

1222日、袴田巖さんの最高裁への特別抗告に対して、最高裁第3小法廷の林道晴裁判長ら5人による審理の結果として、多数意見で大島不当決定を取り消し、東京高裁への差し戻し決定がありました。

5人の裁判官のうち林景一及び宇賀克也裁判官が、再審開始すべきとの意見を述べ、さらに時間をかけることになる差し戻し決定に反対しています。

それは、2年前の高裁の不当決定における、5点の衣類の色に関する味噌漬け実験報告書や専門家の意見書の判断について、専門的知見に基づかず否定的評価したことについて審理不尽の違法があると判断し、高裁の不当決定を取り消さなければ著しく正義に反するとしています。

また、みそ漬け実験報告書は、確定判決の有罪認定に合理的な疑いを生じさせる新証拠であり、また、多数意見と異なり、本田鑑定についても、再審を開始すべき合理的な疑いを生じさせる新証拠であるして、その他の証拠をも総合しての再審開始決定を評価しています。

さらに、差し戻して単にメイラード反応の影響等について審理するだけの差し戻しでは、時間をかけることになるとして多数意見に反対せざるを得ないと意見を述べています。

私たちは、この間袴田さんに時間的な猶予はなく、一刻も早い再審開始を求めてきました。今回の決定により、改めて引き続き身柄の拘束の停止が認められたことになりましたが、確定死刑囚のままでの審理が引き続きことになりました。

東京高裁の早期審理を求め、袴田さんの命あるうちの再審無罪の実現を改めて強く求めるものです。

 

浜松袴田巖さんを救う市民の会


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